これぞまさに子どもたちの「意見表明権=意見を聞かれる権利」を保障する重要な理論・手法

10月の修復的対話講座を受講した、普段は弁護士として活動されている方からお寄せいただいたご感想をシェアします。
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私は、同じ弁護士会の同じ委員会(子どもの人権委員会)に所属する先輩であり友人でもある方に誘われて今回の講座を受講しました。
私は、日々の業務と並行して、子どもの人権擁護に関わる活動をしております。これまで、いじめ等学校で起きる様々な問題や、児童虐待の問題などに関わってきました。その一環として、月に1回から2か月に1回程度のペースで都内の小中学校でいじめ予防授業を行ってきましたが、講師が一方的に「いじめは人権侵害だからいけない」というメッセージを伝える授業スタイルに疑問を感じておりました。もっと子どもたちが自分たちの言葉で自分たちの感じることを伝え合い、理解し合う、そんな授業にできたら良いと考えておりました。
これまで、修復的対話と言えば、もっぱら刑事司法分野の理論のように理解しておりましたが、今回受講させていただき、これぞまさに子どもたちの「意見表明権=意見を聞かれる権利」を保障する重要な理論・手法であると思いました。また、学校現場で起きる様々な問題について、分離・排除による解決ではなく、理解・共感による解決を導く重要な考え方であるとも感じました。大変学びに満ちた3日間でした。また、この分野の先駆者である山下先生はもちろん、既にソーシャルワーカーや福祉士としてRJを実践されている方々との出会いは、何ものにも代えがたいものでした。
また、この3日間は、私にとって「癒し」の時間でもありました。懐の深い自然に囲まれて、ゆったりと流れる時間を感じ、講義やその後の語らいを通じて、ありのままの自分で語り、受け入れられたという感覚を味わいました。とても「安心」を感じましたし、エンパワーされました。もちろん、それは、山下先生のお人柄によるところが大きいと思います。
帰りの電車の中で、この研修の在り方そのものがRJの理念の実践なのかも知れないと考えました(生意気ですみません)。
 今後も引き続きRJについて学び、子どもの人権にかかわる仕事に活かしていきたいと思います。
 山下先生、美味しいお食事を作ってくださった皆様、一緒に過ごしてくださった皆様、どうもありがとうございました。