頂点にして原点

これまで受講された中で最年少(20歳)。ソーシャルワーク基礎研修のご感想をお寄せくださいました。「頂点にして原点」という言葉に、深く感じ入るものがあります。

 

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「頂点にして原点」なんて言葉があるが、それを確かめることができるのは恐らくほんの一握りの人だけであり、幸いにも私はその機会を得ることができた。共にボランティア活動を行う知人から、日本で初めてのSSWである山下英三郎先生という方がいて、非常に勉強になる講習を行っているから行ってみた方がいいと言われ、なんとか資金が貯まったところで参加を決意した。「経済的に厳しい状況にありながらの参加」であったので、在来線で3時間半かけて小淵沢についた。(先生の反応からして東京から特急を使わないできた受講者は私が初めてかもしれない)

 

 

 講義の中で、目新しい言葉はほぼなかった。しかし、教科書や講義で見慣れた言葉が、なぜそれが求められるのか、それらの実現にはどうすればいいのかといった、教科書では語られない部分からのアプローチはとても新鮮であった。一つ一つの言葉の、その意味や解釈に時間をかけて精錬されたことが、何とはなしに感じられた。それら貴重な全てを我が物にするため、必死でノートをとって話を聞き、たぶん一生で3番目くらいに集中していた。

 

 

同時に、講義はきつかった。結構長い時間、しかもかなり集中して聞いていたから終わった後の疲労感はすごかった。だから、いつもは夜の2・3時まで平気で起きていたが、研修では11時くらいには眠くなって、すぐ寝てしまった。

 

 

 先生の手作りのご飯も、自然に囲まれた広いお家も、可愛いワンコも、全て素晴らしく、楽しい思い出となった。正直なところあのまま住みたかった。そのくらい居心地のいいひと時であった。どことなく慌ただしく、他の受講者の方のお話もゆっくり聞けなかったし、温泉も行けなかったし、雨で散策もできなかったし、やり残したことも多いので、必ずリベンジしようと思う。